弊社の地域への取り組みが京都新聞に掲載されました
2022/12/26
彌榮自動車では現在「JR西日本不動産開発ヤサカビル」が建てられている場所(四条油小路東入ル)に、1972年ヤサカパーキングビル(現存せず)を建設した際に出土した石仏を大切に保管し、2021年のJR西日本不動産ヤサカビルの竣工に伴い新たにまつり直しました。その取り組みが京都新聞社の取材を受け、2022年12月9日の同紙 朝刊 市民版 に掲載されました。詳細は下記記事をご覧ください。
京の真ん中 謎の石仏群
タクシー会社ビル建設時「出土」⇒ 50年間「守り神」で保管 ⇒ 建て替えで基壇に安置
京都市中京区のビルのはざまに、30体余りの石仏が真新しい基壇の上に鎮座している。半世紀前に出土していたものを、新たなビルの建設に伴い移設の必要が生じていたため、基壇を設置してまつり直した。地域住民たちも自由に出入りでき、石仏を保管してきた企業は「身近にお参りしてもらえれば」としている。
石仏は、タクシー会社の彌榮自動車(下京区)が1972年。中京区四条通油小路東入ルに駐車場ビルを作る際、土中から見つかったとみられる。同社にも記録がないため、月日などはわからない。石仏の扱いについては「京都市と相談して、全て保管することになった」と伝わるが、市文化保護課にも記録は残っていない。
同社は石仏を駐車場ビルの1カ所に集め、月1回の法要を行うなど「会社の守り神のような存在」と位置付けてきた。ビルをスーパーやホテルの入る複合施設に建て替えることになり、2021年、施工業者の協力を得て現場の一角に高さ1.8メートル、幅5メートル、奥行き2.6メートルの基壇を作り石仏を洗浄して4列に並べ直した。
石仏は34体あり、高さ135センチと大型なものから、割れてしまったもの、焼け焦げたように見えるものなどさまざまだ。
石仏の画像を見た市文化財保護課の担当者によると、「多くは阿弥陀如来座像で、京都の多くの民衆に深く根ざした『浄土信仰』によると思われる」という。「彫り方などから中世」(鎌倉-室町期)の特徴が見て取れるものや、江戸期の二尊仏などもあり、時代の幅が広い」とみる。
また、「長い期間にわたる石仏が30体もまとまって見つかることは珍しい。なぜまとめられたのかは不明だが、いかに浄土信仰が町衆に浸透していたかがよくわかる」としている。
彌榮自動車の熊谷保不動産事業部次長は「京都に根ざす企業として、町衆の想いを今後も引き継いでいきたい」と話す。
石仏がまつられている一角は、同社が営業する油小路四条上ルのコインパーキングから入ることができる。